I AM A DOG
笑えて泣ける! コロナ禍の経験を遊べる絵本にしてみた


「I AM A DOG」は、
2024年のコロナ禍による上海ロックダウンを背景に生まれた、
インタラクティブなAR絵本です。
絵本では、ロックダウン下で過ごす主人公の1日 を描きました。
絵本のページをスキャンすると、
イラストがARの脱出ゲームに変化します。
読者は仕掛けを解きながら、
主人公を脱出させることを目指します。
脱出のカギは、
普通では絶対に思いつかない奇想天外な方法!
Project Background

2024年、私は上海で衝撃的な2ヶ月間のロックダウンを経験しました。
アパートの外に一歩も出ることを許されず、
毎日強制的にPCR検査を受けさせられ、
食料の補給は政府機関からの配給を待つしかない…。
当時、上海では信じられないような出来事が次々と起こりました:

そして、私が最もショックを受けたのは、
感染者が隔離施設に連行される際に、ペットの犬が同行を許されず、
最終的に「感染拡大のリスクがある」という理由で
政府職員にシャベルで撲殺されたというニュースでした。

そこで私は、当時の荒唐無稽な日常をもとに、絵本を作ることにしました。
内容は、ロックダウンされたアパートでの1日を描いたものです。
絵本の各ページをスキャンするとARの世界が広がり、
プレイヤーは主人公をアパートから脱出させるというミッションに挑戦します。
しかし、アパートは厳重に封鎖されており、
主人公はあの手この手の奇抜な方法で脱出を試みます。
自宅の植木鉢で毒入りの果実を育て、それを食べて救急車で運ばれようとする。
トイレの中から逃げようとする。
犬に変装して、塀の下の犬用の穴をくぐり抜けようとする。
…しかし、どんなに頑張っても結局すべて失敗に終わります。
あの時、上海の人々は苦しみ、怒り、
絶望に打ちひしがれていました。
「I AM A DOG」は、あの時の私の絶望と諦めの記録です。
この体験をユーモアを交えたの物語として残しました。